プロローグ:自分の時間が「他人に奪われていた」と気づいた朝
SNS、メール、打ち合わせ、Zoom、納期、残業、飲み会、疲労、Netflix…
そんな毎日を生きていた私にとって、「朝5時に起きる」という習慣は、もはや別世界の話だった。
けれど、ある月曜の朝。
ふと目が覚めたのが午前4時57分。外はまだ薄暗く、世界は静まり返っていた。
寝直そうかと迷いながらも、なぜかそのまま起きてみた。
この3分が、私の人生を変える“最初の一歩”になるとは思いもしなかった。
1日目:「朝の静寂」が心を洗い始める
いつもなら、アラームの音で叩き起こされ、慌てて支度し、駅まで全力疾走する日々。
けれどこの日は、音のない時間から始まった。
カーテンを開けると、空が淡い青に染まり、鳥のさえずりだけが響いていた。
温かいコーヒーを淹れて、手帳に今日の予定を整理する。
それだけで、なんだか1日を自分でコントロールしている感覚があった。
何も特別なことはしていない。でも、心が軽かった。
「これは、続けてみる価値があるかもしれない」と感じた初日だった。
2日目:思考が澄み、体が軽くなっていく
朝5時起き生活、2日目。
前日とは違い、目覚ましをセットしてみた。そして驚いたのは、アラーム前に自然と目が覚めたこと。
目覚めがいい。
体が軽い。
頭の中のもやが消えている。
試しにストレッチを10分、YouTubeの5分ヨガを1本。
それだけで、仕事に向かう電車の中でさえ、呼吸が深くなっていることに気づく。
さらに、午前中の集中力が段違いだった。
「え、今ってまだ10時?」と驚くほど仕事がはかどった。
この日、私は初めて「早起きは仕事効率を爆上げする」という言葉の意味を実感した。
3日目:「世界が変わった」と本気で思った瞬間
この日、私は5時ちょうどに目を覚ました。
顔を洗って外に出ると、ちょうど東の空が燃えるような朝焼けに染まっていた。
この景色を、私は今まで一度も見ようとしてこなかった。
その日、早朝から散歩をしながら、スマホの電源を切って“思考の断捨離”をした。
ふと気づくと、耳に入ってくる音、肌に触れる風、地面の感触さえも、
まるで別世界のように鮮明に感じられた。
私はその瞬間、心からこう思った。
「世界は何も変わっていない。ただ、自分が変わった」
早起きがもたらした7つの変化
- 1日が長く感じるようになった
→時間に追われる感覚がなくなった。 - 人との会話に余裕が生まれた
→焦りが減り、言葉を選べるように。 - 情報の受け取り方が変わった
→SNSの“雑音”が気にならなくなった。 - 朝ごはんが「幸せの儀式」になった
→簡単なパンとスープが、ごちそうに感じる。 - 夜の無駄なスマホ時間が激減
→自然と早く眠れるように。 - 自己肯定感が高まった
→「やれた自分」に小さな誇りが持てた。 - 人生の目的が“外”ではなく“内”に移った
→「何者かになる」より、「誰として生きるか」に意識が変わった。
エピローグ:「朝5時」は“誰にも奪われない、自分だけの時間”
大げさに聞こえるかもしれない。
でも、たった3日でここまで世界の見え方が変わるとは、私自身が一番驚いている。
もちろん、朝5時起きが万人に合うわけではない。
ただ、朝の1時間が、人生の軌道修正になるという可能性は誰にでもある。
スマホを見る前に、自分を見る。
誰かの言葉を読む前に、自分の心の声を聞く。
そういう時間を、1日たった60分でも持てたら——世界は本当に変わる。
明日も、私は5時に起きようと思う。
「変わった世界」の続きを、もっと見てみたいから。